精神世界の旅が終わり、真我で出発します

目的は命

今日もメッセージをお読みいただきありがとうございます。

今日は「がんで余命3か月宣告の映画作家・大林宜彦「肺がんと聞いて嬉しくて」から

お伝えします。

垣添「よくなられて、動揺せずにいられるのは、症状がないからでしょうね。

大林「それもあります。実はがんの話はしないと思っていたんです。

ツキを自慢しているようになるのは嫌なので。

しかし関先生に、『落ち込んで、自ら病気を引き込んでしまう患者さんもいます。

だから監督のような方が、冗談のような口調でも、

薬が効いて快適に仕事もやっているという体験を公表したほうが、

トータルには患者さんを元気づけることになるのではないでしょうか』

と言われて、取材も受けているんです。私、がんとも仲良くなっちゃったんです。

「おい、がんよ」と語りかけます。

「あんまりいたずらしないで、宿主の俺を大切にしろよ。

俺を殺したらお前も死んじゃうんだからね」と。

語りかけているうちに、「ああ、人類も地球にとってのがんだ」と気づいちゃった。

自分の欲望で、自分が生きる地球を汚している。「俺も少し我慢して利口になるからな」と話しています。

垣添「がんの経験をされて、考え方や物の感じ方が変わったのですね。

大林「告知を受けてから、アリ一匹、蚊一匹殺していません。道端の草一本、踏みつぶさない。

同じ命に見えてきたんですね。そんな皮膚感覚がしっかりある。

垣添「花筐」も、命がテーマですよね。

戦争と結核という不条理に命を奪うものに負けない若者たちの物語です。

がんは映画作りにも影響がありますか。

大林「撮影の時に出すOKのクオリティーがよくなったかな。

やっぱり私自身も弱い生き物のひとつに過ぎないと分かったことは、

世界に対して優しい気持ちを持てるし、表現者として、ありがたかったです。

だから、がんに対して一言言えってなったら「ありがとう」しか言えません。

垣添「そういうお話は初めてお聞きしました。」

大林「私は軍国少年で、敗戦後は、平和日本を作ることを担わされて育った世代。

父の義彦は医者で、「人の命を救えるかもしれない」と軍医として自ら戦争に行きました。

後に開業医になっても、夜中まで医学書を開いていた。

父の遺言は「戦争なんかなくて、みんな健康で幸せなら、医者はいらない。

そういう時代を導くために医学をやってきた」でした。

私も同じ気持ちです。

平和で、緑の芝生でみんなで笑いあって過ごせれば、映画など必要ない。

でも今は、戦争を呼び寄せる時代になってきた。

だから、映画を使って平和を呼び寄せようとしているのです。

 

「私の想い」

このお話を読んで、学長の対話を思い出しました。

ある医師の方との対話で、医師の方が真我に出会われて

経営に行き詰まって学長に相談されました。

医師の仕事はこの世から病気がなくなって、医師の役割が必要なくなることが

大事なことですよね!