精神世界の旅が終わり、真我で出発します

自分の花を咲かせる

今日もメッセージをお読みいただきありがとうございます。

致知「人間の花」より抜粋してお伝えします。

北洋建設社長・小澤輝真

「これまで五百人を超える受刑者を雇用し、
二割以下という全国的にも極めて低い犯罪率で、
その多くを社会復帰させてきた北海道札幌市の北洋建設。」

「自分の花を咲かせることで他人の花も咲かせられる」

―数多くの受刑者の方と向き合ってこられた中で、特に印象に残っている出会いはありますかー

やくざとけんかして保護観察処分になり、十七歳で当社に来た暴走族の元総長ですね。

もう全身に刺繍が入っているんですよ。

ですが、仕事はすごく一生懸命だったので、ある日、

「お前はあいさつはきちんとしないけど、仕事は頑張っているじゃないか」と

声をかけたんです。

そうしたら「生まれて初めて褒められました。

褒められるとはこういうことなんですね」と言って、

次の日からきちんと挨拶するようになりました。

今は別の会社で働いていますが、彼は本当に立派に成長して自立した生活を送っています。

そうして育ってくれる社員を見ることほど嬉しいことはないですよ。

―お話を伺ってきて、まさに小澤さんは、

受刑者を雇用することで彼らの人生に花を咲かせてこられたのだと感じましたー

周りから見ると、すごいことをやっているように思われるかもしれませんが、

私は父や母がやってきたことをそのまま当たり前のように続けてきただけなんです。

当たり前だと思って続けていたら、いつの間にか日本で最も多く受刑者を雇用する企業になっていた。

それが本当のところです。

―当たり前だと思ってやっていたことが周囲から評価されたとー

実は私は社長に就任する少し前に、父と同じ脊髄小脳変性症を発症しました。

遺伝することもある病気ですので、いつかはと思っていましたが・・・・

いまは人の助けがないと歩けないまでに病状が進行しています。

余命もあと数年だと宣告されているんです。

―余命が数年・・・・・

でも私はそんなに悲観していません。

この体で取引先などに行くと、むしろ「病気の体でよく来てくれた!」と

喜んでくれることもあるんですよ。

それに「病気の私がこれだけできるんだからお前たちも頑張れ」と社員に言うこともできます。

ですから、悲観するより、病気をどう利用してもっとよい仕事、

受刑者を雇用することの大切さを社会に知ってもらえるかを考えているんです。

他人の花をどう咲かせるかではなく、まずは自分の花を大きく咲かせることが、

受刑者の雇用につながり、結果的に他人の花を咲かせることになるんだと思っています。