精神世界の旅が終わり、真我で出発します

沈黙という対話

今日もメッセージをお読みいただきありがとうございます。
月刊誌「致知」より抜粋します。
臨床心理士「皆藤章」・文学博士「鈴木秀子」との対談より
長い沈黙が教えてくれたもの
「鈴木」
私は心理療法の一つゲシュタルト・セラピーに取り組んでいた時期があるんです。


とても偉い先生をアメリカからお呼びし、困っている人たちへのセラピーをお願いしました。
確か高校生っだと思いますが、ある不登校の男の子が母親に連れられてやってきました。
母親には席を外してもらい、応接間で先生とその子が向き合って座り、

私が通訳をしました。
先生が「今から一時間あるけれど、何がしたい?」と聞くと

「黙って過ごしたいです」というんですね。


すると先生は「うん、分かった」と言って一時間ずーっと黙っていらっしゃる。(笑)
はるばるアメリカから偉い先生に来ていただいて、

お母さんも困り果てているのにと

思って、私も最初、気をもんでいたんですけど、

今自分にできるのは祈ることだと思って

「神様、この子の人生をよく計らってくださいますように」

と念じながら一緒にその場にいました。


長い一時間の沈黙が終わって、この時間はいったい何だったのだろうか、


というのが私の正直な思いでしたけど、


一週間後、その子の母親から電話があって、


「次の日から息子は毎日学校に通っています。


あの立派な先生に何を教えていただいたんですか」って(笑)
「皆藤」
私の経験からみても、一時間何もせずに相手の命に向き合うというのは

本当に大変です。


「鈴木」
私たちは沈黙というものを、とても恐れますものね。

誰かと話していて沈黙が続くと、すぐに話題を考えて話し始める。


「皆藤」
私のカウンセリングは一人週に一回、五十分間と決めているのですが、

その週に一度の五十分間の沈黙が約三か月間続いた学生がいました。
「鈴木」
ああ、そんなに・・・先生も忍耐なさいましたね。
「皆藤」
私は三か月たった時、その学生に「いくらなんでも少しは話してもらわないと、

私としても考えることができないから」といったんです。

その子はふっと私を見て顔を赤らめて帰っていきましたが、

翌週から来なくなってしまいました。

私は自分が言ったことがルール違反だったのではないかといろいろ考えましたが、

何年も答えは出ませんでした。


今思うと、彼は沈黙しながら自分の将来について

じっと考えていたのかもしれませんね。


「鈴木」
その人のそばにいるだけで命のつながりを感じ取ることが

人間にはあるのだと思います。
「私の想い」
カウンセリングをしているときに沈黙の時間が必ず訪れる。

沈黙は何も話さないのだけれど、沈黙も大事な対話だと思うようになった。

この時間をどうとらえるかでカウンセリングが成立するかどうかの

決め手にもなる大事な時間になる気がする。

こちらの心をゼロにするとことが大事だと聞いてきた。

真我の実践を唱えながら、ひたすら相手の満月に焦点を合わせる。

実践をしながら研究を深めたい!

 

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