精神世界の旅が終わり、真我で出発します

自分が救われる世界

今日もメッセージをお読み頂きありがとうございます。

今日も佐藤康行著「神様の鏡」より抜粋します。

~エピローグ~

いかがでしょうか。

最後に、もう一つ、エピソードをご紹介します。

愛媛県で私が「限りない可能性にチャレンジ」というテーマで講演したときのことです。

300人ほどの会場で、座席はいっぱいに埋まっていました。

演台に立ち、話を始めると、徐々に会場全体が見渡せるようになりました。

すると、正面後部で一人の車いすの青年が私を見つめ、熱心に聞き入っている姿が目に入りました。

まるで一本の糸が青年の視線から発せられ、私の心へ一直線に飛び込んで来ているようでした。

講演が終わり、明かりがつくと、席を立ち上がり出口へ向かう2本の列が通路にでき、

ざわめきとともに、人々が去っていきました。

私はそれを追うように歩き、たくさんの方の会釈に答えながら、

一歩一歩、車いすの青年のところへと向かっていきました。

「こんにちは、今日はよく来てくれたね」

車いすの青年は私を見ていました。

私は彼の心の奥底にある「完璧」な姿を見ながら話を始めました。

私は車いすを指して、「あなたは素晴らしい財産を持っているね」と言いました。

青年の返事を待たずに、

「あなたのその車いすの姿は財産ですね」と続けて言いました。

青年は、瞬きもせず、私をじっと見つめていました。

「あなたの今の、車いすの状態こそが「完璧」な財産なんですよ。

この会場に300人はいたと思うけれど、あなたのように車いすの人は一人もいなかったよね。

でも世の中にはあなたと同じ車いすに座っている人がたくさんいます。

あなたが今日私の話を聞いて、自分の車いすの姿そのままを

「完璧」と受け入れられるならば、今この瞬間からその姿は財産に変わりますよ。

宇宙に「完璧」でないものなど一つも存在しません。

だからあなたという存在も、そのままで「完璧」なんです」

会場にはすでに人影はなく、我々だけになっていました。

私の声が会場に響き渡っていました。

「世の中で天才と呼ばれている人は、多くのことをせずに一つのことに集中してきたのです。

王貞治さんは野球でボールをただただ毎日遠くに飛ばすことだけを何十年も研究し、

実行して、世界でナンバーワンのバッターになりました。

そのかわりに、もしかしたら政治や経済のことはそれほど理解していなかったかもしれない。

しかし一つのこと、野球のことだけを考えていたからこそ

「世界の王」と呼ばれる人物になったのでしょう。

ホーキング博士を知っていますか。

身体が不自由だからこそあれだけの大科学者になったのかもしれない。

健康であるがために、いろいろなことに時間を費やしすぎて

中途半端な人生を送っている人は数多くいるのです。

青年は私の話を聞くために、少し身体を乗り出したように思えました。

「あなたもこの状態を逆にチャンスと思って一つのことに専念してみたらいかがでしょう。

徹底的に何かに専念して、そのことだけに生涯をかけるのです。

そうすればあなたは「誰にも負けない天才」になれるでしょう。

健康な人が絶対に味わうことのできない深い人生を味わうことができますよ。

太陽の光が地上を照らすために雲間を探し、だんだんと輝きを増すように、

彼のまなざしはみるみる光り始めていました。

私はその眼を見た瞬間、この光を忘れてはいけないと思ったのです。

自身がすでに持っている「完璧」に気づいた瞬間から、彼の人生は変わり始めました。

私の言葉を信じ、車いすの体そのままを生かして、絶対に天才になると本気で努力し始めたのです。

ここに、その3年後に彼が送ってくれた手紙をそのまま掲載します。

明日続きをお伝えします。

「私の満月物語」

学長のCDを聞いていて、「真我プロカウンセラー」のコースができた理由を知ることができました。

真我開発講座で、凄い体験をして、心が変わっていても、また社会に戻っていくと

その心で生きていくことができず、苦しむ人を見て、学長は悩まれました。

その中で、開いた真我を生かしながら、その心で普段の生活を送り、自分に出会う方々を

元気にしていく、明るくしていく、真我に気づいて自信を取り戻してもらうようにしていく。

真我の心で言葉を発し、行動することでその心を磨き続け、周りを光に変えていく。

学長はこの道に確信を持たれました。

相手を救うのではありません。

自分が救われる道です。

凄い世界です。